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結論:どの取引所を使うか
取引所は、まず「住んでいる国」で選び、次に「流動性」で選びます。日本・韓国・タイ・インドネシアに住んでいるなら、規制を受けた国内取引所が自国通貨建てでIOSTを扱っているので、私たちならそこから始めます。日本の場合、その候補はCoincheck、OKJ、BitTrade、Binance Japanの4社に限られます。ベトナムや台湾にはIOSTを上場する国内取引所がないため、現実的な選択肢は海外取引所のIOST市場になり、法的な注意点もついてきます。購入の具体的な流れはIOSTの買い方で解説しているので、このページでは取引所そのものを比べます。
IOSTの売買の大半は2か所に集中しています。BinanceのIOST/USDTとUpbitのKRW-IOSTが、それぞれ世界の取引量のおよそ5分の1を占め、ほかを大きく引き離しています。Bitkub、Bithumb、OKXと一部の海外取引所が中堅グループで、日本とインドネシアの板はそれに比べるとかなり薄めです。日本は規制下のIOST上場数がどの国よりも多いのに、取引量は少ない。このねじれを理解しておくと、取引所選びで迷いにくくなります。現在の価格はページ上部のマーケットカードで確認できます。
IOSTを扱う取引所を国別に比較
次の表は、私たちの調査で確認できた取引所を市場ごとに並べたものです。チップを押すと国別に絞り込めます。「流動性」は調査時点の24時間取引量と気配値のスプレッドをもとにした相対的な目安です。IOSTの取引量は日によって大きく変わるので、順位ではなく「だいたいの層」として見てください。
| 取引所 | 市場 · 登録状況 | IOSTのペア | 流動性 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Coincheck | 日本 · 関東財務局長第00014号 | IOST/JPY(取引所+販売所) | 薄い | 国内初の上場(2020年9月) |
| OKJ | 日本 · 関東財務局長第00020号 | IOST/JPY | 薄い | 円建てで最大の板、最小10 IOST |
| BitTrade | 日本 · 関東財務局長第00007号 | IOST/JPY | ほぼゼロ | 上場済みだが約定はごくわずか |
| Binance Japan | 日本 · 関東財務局長第00031号 | IOST(ペアの形式は未確認) | 不明 | binance.comとは別会社 |
| Upbit | 韓国 · FIUに届出 | KRW-IOST、BTC-IOST | 厚い | 世界2位のIOST市場 |
| Bithumb | 韓国 | IOST/KRW | 中程度 | CoinGecko上でスプレッドは狭い |
| Coinone | 韓国 | IOST/KRW | ごく薄い | スプレッドが広い |
| Bitkub | タイ · SEC認可 | IOST/THB | 中程度 | 唯一のバーツ建て板、2018年11月から |
| Binance TH | タイ · SEC認可 | IOST/USDT | 未計測 | IOST/THBペアなし |
| Upbit Thailand | タイ · SEC認可 | BTC-IOST | ほぼゼロ | 上場済みだが動きなし |
| Bittime | インドネシア · OJK監督下 | IOST/IDR | やや薄い | ルピア建てで最も厚い板 |
| Indodax | インドネシア · OJK監督下 | IOST/IDR | ほぼゼロ | 2024年にホットウォレット被害 |
| Tokocrypto | インドネシア · OJK認可 | IOST/USDT | 薄い | Binance傘下、IDRペアなし |
| Binance | グローバル | IOST/USDT | 最も厚い | メインネットとBEP-20に対応 |
| OKX | グローバル | IOST/USDT、USDC、EUR | 中程度 | 欧州向けのEURペアあり |
| Gate、MEXC、KuCoin | グローバル | IOST/USDT | 中程度 | MEXCとKuCoinは金融庁が警告 |
| Bitget、HTX | グローバル | IOST/USDT | やや薄い | Bitgetは金融庁が警告 |
| Bybit | グローバル | 無期限先物のみ | 現物なし | IOSTの現物市場なし |
出典:金融庁の登録一覧、タイSECのライセンス照会、CFXの銘柄リスト、各取引所のAPI、CoinGeckoの銘柄データ。流動性の層は相対的なもので、日々変わります。
表にない取引所は、意図して外しています。bitFlyer、bitbank、GMOコイン、SBI VCトレードは国内の大手ですが、金融庁の登録一覧を見る限りIOSTは扱っていません。「IOST bitFlyer」などで検索しても出てこないのはそのためです。KuCoin ThailandにはIOSTの市場がなく、インドネシアのPintuは数百のペアを扱っていてもIOSTはありません。台湾のFSC登録業者にもIOSTを上場するところはありません。違う情報が書かれたサイトを見かけたら、記事の日付を確認してください。各行の背景にある現地事情は、日本、韓国、タイ、インドネシア、ベトナム、台湾の国別ページで解説しています。
取引の前に流動性を見きわめる
流動性とは、「見ている価格」と「実際に買える価格」の差を決めるものです。板が厚ければ、ふつうの注文は表示価格ちょうどか、そのすぐ近くで約定します。板が薄いと、同じ注文が何段階もの価格を食っていき、最良の買値と売値の差が取引手数料より大きくなることもあります。IOSTのように単価の低いトークンでは、この見えにくいコストのほうが、公表されている手数料表よりも重要になりがちです。
確認は1分で終わります。1つ目はスプレッド、つまり最良の買値と売値の差をパーセントで見ることです。私たちの調査では、BinanceとUpbitのスプレッドは1%のごく一部でしたが、CoincheckとBitkubは1%を超え、Coinoneはさらに広がっていました。2つ目は板の厚みで、最良価格から1〜2%の範囲にどれだけのIOSTが並んでいるかを見ます。自分の注文より少なければ、注文を分けるか指値を使いましょう。3つ目は数日分の取引量です。1日だけでは判断できません。IOSTは突然急騰して数日で元に戻ることを何度も繰り返しており、1日にぎわっただけでは明日のことはわかりません。
一部の中小の海外取引所が示す巨大な取引量にも注意が必要です。Pionex、BTCC、CoinWなどはIOSTの大きな取引量を公表していますが、集計サイトはボットによる取引の可能性を指摘しています。数字が派手でスプレッドが広い取引所より、取引量はほどほどでも安定していてスプレッドが狭い取引所のほうが、実際には取引しやすいことが多いのです。
自国通貨ペアとステーブルコインペアの違い
自国通貨ペア(IOST/JPY、KRW-IOST、IOST/THB、IOST/IDR)なら、銀行から入金したお金を1回の取引でIOSTに換え、売るときも1回で戻せます。手数料は行きと帰りに1回ずつで、ステーブルコインを送る手間もありません。たいていは自国の規制の枠内にとどまれるので、税金の面でも意味があります。タイの2025〜2029年のキャピタルゲイン非課税はSEC認可業者でしか適用されず、インドネシアは国内プラットフォームでの売却に0.21%、海外では1%を課しています。
ステーブルコインペアは世界標準です。板が最も厚く、BinanceではIOST/USDTが唯一のアクティブなIOST市場です。その代わり、暗号資産を買い、送り、IOSTを買うという余分な手順が入り、売るときにはすべてを逆にたどります。経由するたびに手数料がかかり、ネットワークを間違えるリスクも増えます。両方を扱う国内取引所もあり、タイのBinance THやインドネシアのTokocryptoはIOST/USDTを上場していて、暗号資産は自国通貨で買えます。
国内の取引所で暗号資産を手軽に買えない場合、一般的な取引所でカードを使って買う人もいます。2013年から運営されているCEX.IOはその一例ですが、IOSTは上場しておらず、日本ではサービスを提供していません。アジアの利用者はネビス法人と契約することになり、同法人はアジアのライセンスを持っていません。日本在住の方は、国内登録業者で直接IOST/JPYを買うのが正解です。
海外でIOSTを取引するなら、先に暗号資産を
海外のIOST市場の多くはドル建てのステーブルコインが基準です。カードで暗号資産を用意してから、表で選んだ取引所へ送りましょう(日本からは利用できません)。
日本にお住まいの方はCEX.IOを利用できません。国内でIOSTを買う場合は、金融庁に登録された暗号資産交換業者をご利用ください。
入出金のネットワーク、メモ、手数料
現在のIOSTには2つの形があり、取引所はそれぞれを別の資産として扱います。メインネット(L1)のIOSTはもともとのIOSTチェーン上にあり、短いアカウント名宛てに送り、取引所への入金にはメモが必要です。BEP-20版IOSTはIOST 3.0以降BNBチェーン上にあり、0xアドレスを使い、メモは一切使いません。アジアの取引所の多くはメインネットにしか対応していません。メインネット専用の取引所にBEP-20版IOSTを送るのは、資産を失う最短ルートの1つです。詳しくはIOSTの送金方法とIOST 3.0の解説を参照してください。
| 取引所 | ネットワーク | 入金時のメモ | IOSTの出金手数料 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| Coincheck | IOSTメインネットのみ | 必要 | 1 IOST(同社FAQ) | 完了した送金は取り消せない |
| Upbit | IOSTメインネット | 必要 | 0 IOST(公式ガイド) | v4.0.0で2026年10月21〜26日に停止 |
| Binance | メインネットとBEP-20 | メインネットは必要、BEP-20は不要 | メインネット:1 IOST(最小2)· BEP-20:29 IOST(最小58) | 2026年10月30日時点で出金停止 |
| Bitkub | メインネットと見られる | 必要と見られる | 未確認 | 手数料は1日に何度も更新 |
| Indodax | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 公式ページで確認できず |
| OKJ、BitTrade、Binance Japan | メインネット(BEP-20対応の根拠なし) | 入金画面で確認 | 未確認 | BEP-20版IOSTは送らない |
手数料と対応ネットワークは変わります。未確認の項目は公式ページで裏付けが取れなかったものです。必ず取引所の入金画面で確認してください。
この表の数字のうち、2つは補足しておきます。BinanceのBEP-20での出金はメインネットの29倍のIOSTがかかり、最小出金額も29倍です。受け取る側がメインネットに対応しているなら、メインネットのほうが安く済みます。Upbitの出金手数料0 IOSTは珍しいので、頼りにする前にアプリで確認し直してください。なお、IOSTメインネット自体には送金ごとのトークン手数料がありません。送金にはステークしたIOSTから生まれるガスを使うので、取引所が請求する出金手数料はその取引所が独自に決めた料金であり、ネットワークの通行料ではありません。
v4.0.0ハードフォークに学ぶ、入出金停止への備え
2026年10月、IOSTメインネットは後方互換性のない必須アップグレード「go-iost v4.0.0」を実施しました。取引所を含むすべてのノード運営者がアップグレードを求められ、その結果、IOSTの売買はふだんどおり続いているのに、一部の取引所では入出金だけが止まる期間が数日間生じました。この期間に確認せず取引所へIOSTを送った人は、資金が何日も反映されない事態に直面した可能性があります。
- 2019年11月18日Upbitでの前例ノードの不安定化でIOSTの送金が停止。Upbitは一時的にIOSTに注意表示を付け、翌日に入金を再開。
- 2026年10月14日go-iost v4.0.0公開GitHubで後方互換性のない必須のノードアップグレードを公開。
- 2026年10月19日アップグレードの告知IOSTが、未対応の取引所にただちにアップグレードするよう呼びかけ。
- 2026年10月21日UpbitがIOSTの入出金を停止入金と出金を停止。売買は継続。
- 2026年10月26日Upbitが再開IOSTの入出金を再開。
- 2026年10月30日Binanceは停止が続くメインネット・BEP-20とも出金停止、入金は可能。
ここから得られる教訓はシンプルで、どの取引所にも当てはまります。IOSTを動かす前に、入金または出金のページを開き、使うネットワークの状態表示を読むこと。少しでも気になる点があれば、取引所のお知らせページを確認すること。メンテナンス中と表示されていたら待つこと。停止中のネットワークに送った入金は、たいていは後で反映されます。ただ、相場が動いているときに「たいてい」や「後で」という言葉は聞きたくないはずです。
日本:国内取引所と海外取引所の違い
日本はアジアで最も規制が厳しく、そのぶんルールが明確なIOST市場です。日本の居住者にサービスを提供する暗号資産交換業者は、金融庁への登録が義務づけられています。金融庁の登録一覧でIOSTが取扱銘柄に入っているのは、Coincheck、OKJ、BitTrade、Binance Japanの4社です。IOSTはJVCEAのグリーンリストにも入っています。グリーンリストは、3社以上の会員が取り扱い、最初の取扱いから6か月以上たっていることなどが条件です。BITPOINTとCoinTradeは2026年にIOSTの取扱いを終了しましたが、今もそうなっていない日本語の記事が残っています。
その反対側にあるのが、金融庁が公表している無登録の海外業者への警告です。Binance(グローバル版、警告は2回)、Bybit、MEXC、Bitget、KuCoin、LBankなどが含まれます。これらの取引所はIOSTを上場していますが、日本の居住者を勧誘することは認められていません。Binance Japanは別会社の登録業者なので、日本在住の方はbinance.comではなくBinance Japanを使う必要があります。「IOST 海外取引所」で検索すると海外業者の口座開設をすすめる記事も見つかりますが、私たちの立場ははっきりしています。日本ではIOSTを登録業者4社のどれかで買い、数%に達することもあるスプレッドを避けるため、販売所より取引所(板)を選ぶことです。
Binance、OKX、Coinbaseなど海外の取引所
Binanceは世界で最も厚いIOST市場を持っていますが、ペアはIOST/USDTの1つだけです。BTC・ETH・BUSDペアは停止されています。送金の柔軟性も最も高く、メインネットとBEP-20の両方に対応し、IOSTのフレキシブル型Earn商品もあります。一方で、ベトナムでは認可を受けておらず、台湾でも登録されていません。日本・タイ・韓国の利用者は現地法人へ誘導されます。これらを総合した評価はBinanceのレビューにまとめました。
OKXはIOSTをUSDT、USDC、EURの3通貨で上場しており、EURペアは欧州の利用者向けです。USDTの板は中堅クラスです。OKXは2025年6月からタイでブロックされたプラットフォームの1つでもあります。Gate、MEXC、KuCoin、Bitget、HTXはいずれもIOST/USDTの現物市場を持ち、厚みはまちまちです。BybitにはIOSTの無期限先物しかなく、現物はありません。Crypto.com ExchangeはIOST/USDを上場していますが、実質的に動いていません。
Coinbaseはよく検索されるので、ここで端的にお答えします。今回の調査で使った銘柄データにCoinbaseのIOST市場は見つからず、金融庁の登録一覧でもCoinbase Japanの取扱銘柄にIOSTはありません。すでに海外でCoinbaseに暗号資産を持っているなら、そこからIOSTを扱う取引所へ暗号資産を送ることはできます。その際は、送る側と受け取る側の両方が対応しているネットワークを必ず選んでください。
iost.asiaの取引所レビュー
アジアでIOSTを買う人にとって重要な5つの取引所を、IOSTを買う・持つ・送るという視点からレビューしました。Coincheckのレビューでは、規制下で最も使いやすい日本円の入り口と、その薄い板を取り上げています。Upbitのレビューは、IOSTで最も厚い法定通貨市場とハッキングの経緯を検証しています。Bitkubのレビューは唯一のバーツ建ての板とガバナンスの課題を、IndodaxのレビューはIOST/IDRペアがほぼ空になっている理由を解説しています。Binanceのレビューは、国内に選択肢がないベトナムと台湾の利用者を念頭に書いています。
取引所を決めたら、次は口座への入金、指値注文、そして自分で管理したい場合はIOSTウォレットへの移動です。どの取引所を選んでも、送る前に自分が使うネットワークの入出金状況を確認してください。
よくある質問
IOSTを買うならどの取引所がおすすめ?
住んでいる国によって変わります。日本在住ならCoincheckやOKJなど金融庁登録の取引所、韓国ならUpbit、タイならBitkub、インドネシアならBittimeやIndodaxが一般的です。それ以外の国ではBinanceのIOST/USDTの板が最も厚いものの、お住まいの国で合法的に使えるかを先に確認してください。
IOSTを扱う国内取引所はどこ?
金融庁の登録一覧でIOSTを取り扱っているのは、Coincheck、OKJ、BitTrade、Binance Japanの4社です。日本円の板(IOST/JPY)があるのは主にCoincheckとOKJです。BITPOINTとCoinTradeは2026年にIOSTの取扱いを終了しました。
Coinbase(コインベース)にIOSTは上場している?
今回の調査で使った取引所の銘柄データにはCoinbaseのIOST市場が見つからず、金融庁の登録一覧でもCoinbase Japanの取扱銘柄にIOSTはありません。IOSTはBinance、OKX、Gate、MEXC、KuCoin、Bitget、HTXや各国の取引所で取引されています。
BybitでIOSTは買える?
BybitにあるのはIOST/USDTの無期限先物だけで、IOSTの現物市場はありません。実際のIOSTを買って出金することはできないため、購入先にはなりません。なおBybitは金融庁から警告を受けている業者でもあります。
BinanceのIOSTはUSDT建てだけ?
はい。BinanceでアクティブなIOSTのペアはIOST/USDTのみで、以前のBTC・ETH・BUSDペアは停止されています。入出金はIOSTメインネットとBEP-20の両方に対応しています。日本在住の方はグローバル版ではなくBinance Japanを利用する必要があります。
IOSTを取引所に入金できないのはなぜ?
取引所はネットワークのアップグレードやウォレットのメンテナンス中にIOSTの入出金を停止します。2026年10月のgo-iost v4.0.0ハードフォークでは、Upbitが5日間入出金を止め、Binanceはさらに長く出金を停止しました。送る前に取引所の入金ページとお知らせを確認してください。
出典・参考資料
- 金融庁 — 暗号資産交換業者登録一覧 · 金融庁の登録一覧
- 金融庁 — 無登録で暗号資産交換業を行う者への警告 · 金融庁の警告一覧
- JVCEA — グリーンリスト · 自主規制団体のリスト
- Upbit — IOST v4.0.0ハードフォークに伴う入出金のお知らせ · 取引所のお知らせ(2026年10月)
- go-iost v4.0.0 リリース · 公式GitHub(2026年10月14日)
- Binance — IOSTのネットワーク一覧(手数料・最小額・メモ) · 取引所API
- タイSEC — デジタル資産事業者のライセンス照会 · 規制当局の登録一覧
- CoinGecko — 取引所ごとのIOST市場 · マーケットデータ集計サイト

